イエローヘッドジョーフィッシュは口腐れ病ではないかもしれない
どうも海水アクアリウム初心者千日です。ジョーフィッシュの餌への反応が悪くなり、口唇部が後退し、片方の顎が外れかかっているんです。と、ここまで書けば
- 「それは海水魚が細菌の病気にかかっているのだ」
- 「それはアレだ、不治の病、口腐れ病だ」
という推理になるのが自然ですよね。
しかし、表題にあるように、どうもそうじゃなさそうなんですよ。そう思う理由は旺盛な食欲です。
- 水面に落とした餌に全く反応しない
- 巣の前を沈んでいく餌を見ても全く反応しない
- ピンセットで目の前に持っていくと躊躇せずパクリ
食欲が無くなっているわけではなさそうなんですよね。ただ、巣から出ていくことを極端に怖れているようなんです。
病気ではなく、何かにビビっている
これが、千日が最終的に到達した結論です。この結論に至った理由は、上記の食欲に加えてもう一つの要因がありました。
それは、海藻の繁茂した場所で豊富に繁殖した微生物です。YouTubeにアップしました、2~3ミリの生物ですが、クローズアップにするとちょっとキモイので苦手な人は注意してください。
前半に見える白い2匹のノミみたいな生き物は「ヨコエビ」と言う小さなエビで、海水魚のごちそうです。
後半の赤いミミズとゲジゲジの中間くらいの生き物は「ゴカイ」ですね。これも海水魚のごちそうです。
もちろん、これにビビっているんじゃないですよ。
餌を追って負傷したことによる外傷と負傷によるショック
これら生餌を取ろうとして、ライブロックに衝突したり、狭い所に挟まったりして口唇部を負傷してしまったんじゃないでしょうか?
だってこれらは、イエローヘッドジョーフィッシュをはじめとする海水魚にとっては『故郷の味』なんですよね。
つまり
普段は乾燥餌ばかり食べさせられているんですよ。彼らの毎日の食事は人間に例えたら、毎日同じ種類のカップラーメンに総合ビタミン剤の錠剤を混ぜたものです。
それに対して、ヨコエビやゴカイは新鮮な肉や魚です。
そりゃあ突進するでしょうね。
いつもはカップヌードルのフリーズドライのエビを楽しみにしていても、天然車エビをちらつかされたら、そりゃあ世界が違いますからね。
どこまでも追いかけるはずです。
でも、彼らだって食べられたくはないでしょうから、狭いライブロックのスキマに逃げていきます。ジョーフィッシュが空振りしてライブロックと頻繁にキスをすると口唇部が擦り切れていくでしょう。
そして、ジョーフィッシュの頭がギリギリ入るようなスキマに逃げ込まれたら、そのスキマに頭を突っ込んで抜けなくなることもあるでしょう。それで顎の関節を負傷してしまう可能性もあります。
そりゃあ痛いでしょうね。
このまま抜けなかったらヤバい…
そういう恐怖も味わったでしょう。
だとすれば、『目の前に見える餌にすぐに食いつくと危ない』という偏った学習をしてしまった可能性がありますね。
- 水面に落とした餌に全く反応しない
- 巣の前を沈んでいく餌を見ても全く反応しない
- ピンセットで目の前に持っていくと躊躇せずパクリ
ね?そのように考えると、ピタリと符合しますよね。
今後どうする?
どうしましょうか?前回の記事で冗談のつもりで書いた『甘えん坊将軍説』がまさかの現実となりました。
ジョー『だって、恐いんだモン』
千日『恐くないよーホラ、あーん』
当分は、これを毎日やらなければならないようですね。まあ、徐々に安全を確認すれば出てくるようになるでしょう。
餌を巣から離れたところで食べれるようになるように、出来るだけ離してゆらゆらさせて、慣らしていこうと思います。
スペシャルサンクス
この推理に至った経緯には、はてなブログのアクアリストのブログやコメントが大きく寄与しています。直接のヒントとしては、クウキナマズさんのエントリーでアフリカンシクリッドの八墓村事件でした。
このアフリカンシクリッドの八墓村事件に対してあるひとが『稚魚を追いかけ回して岩組に刺さったんでは?』という金田一レベルの推理をされていて、ほほうナルホドと思ったのが頭に残っていたんですよね。
イエローヘッドジョーフィッシュは自分で穴を掘って巣を作るくらいですから、バックが得意ですので、八墓村事件は免れたのでしょう。
ありがとうございましたm(_ _)m
いやーアクアリスト仲間っていいものですね(by水野晴郎)。