半ばリフジウム水槽化している我が家のアクアリウム
どうも海水アクアリウム初心者の千日です。今日は水槽の微生物を増やすコツ=水槽のリフジウム化についてお話しします。
水槽の微生物の働き
ここで言う微生物とは、海中に浮遊したり底砂中に棲んでいる小さな生き物達を指します。この微生物はコケやシアノバクテリアなどの水槽内の厄介者達の天敵として、水槽内の安定を維持しているのです。
微生物はショップから購入したライブロックや飼育水と共に持ち込まれます。千日がショップ選びを厳選し、信頼できる専門店からしかサンゴを購入しないのは、この理由もあります。
どうせなら良質で豊富な微生物を取り込みたいですよね。
しかしこの微生物が増えていくか、すぐ減って居なくなってしまうかは、導入している水槽の管理方法によってかなり変わってくるんですよ。
水槽を立ち上げてすぐのうちは、始めに導入したライブロックやショップの飼育水から供給された微生物で安定しているかのように感じます。
しかし、その後の過密飼育による栄養過多、日頃の水質管理不足、微生物を意識した清掃スケジュールが無いといつの間にか微生物のいない水槽、居ても単一種類の天下となってしまうんです。
こうなると…
崩壊へのカウントダウンが始まります。
崩壊したかつての千日の水槽
リフジウムとは
リフジウムってご存知ですか?アクアリスト界隈の造語で、refuge(避難する)とaquarium(水槽)を掛け合わせた言葉です。
海水水槽では、本水槽ではイジメられたり捕食されたりして増えることが出来ない生物を収容する水槽です。オーバーフローシステムで本水槽とリフジウム水槽を直接繋いだ型式が一般的です。
捕食者や強い個体から隔離してやるんですね。
リフジウムの効果
- 言葉通り、弱い生体や個体の保護
- 捕食されてすぐ居なくなってしまうプランクトンやベントスなどの微生物を養殖する
- 草食系の魚に食べられてしまう海藻類を殖やし、リン酸や硝酸塩などサンゴの褐虫藻に有害な成分を吸収させる自然の濾過システムとして利用する
正にいいこと尽くしです。
なので、リフジウムを取り入れている人は多いですね。一般的には前述のように本水槽(メインタンク)の上に小さな水槽を乗せて、オーバーフローシステムで設置しています。
小型水槽でこの様な方法を採るのは困難です。そこで、千日は本水槽をリフジウム化させるという手段を採ってます。これは、臆病な性格のジョーフィッシュを単独で飼育しているから出来る技です。
小型のメイン水槽をリフジウム化する方法
- プランクトンの隠れ家となる海藻は、出来るだけ放置する。
- コケやシアノバクテリアも鑑賞の邪魔になるもの以外は出来るだけ放置する。
- 大掃除をしない。全てキレイにしてしまわず、汚れは敢えて残す。
キーワードは『放置』と『適当』です。
メインの生体に捕食されてしまうプランクトンの隠れ家をメイン水槽内に作ってやるんです。その隠れ家とは海藻類の繁った所や、こびり付いたコケだったりするんです。
これらは見た目に美しくないので掃除の対象になってしまいがちです。しかしこの掃除が、微生物の生存率を下げているんですね。
放置し過ぎると、あまりにも見苦しくなりますので、まったく掃除するなとまでは言いません。ただし、徹底的にキレイにしてしまわないのがコツです。
- 部分的に行い、ローテーションで掃除する場所を変えて行く。
- 掃除した所が元に戻り始めてから次の所を掃除するペースが微生物を全滅させない。
- 掃除する部分は完全にキレイにしない。また復活するようにしてやる。
- 水槽の鑑賞の邪魔にならない背面のガラスは原則として掃除せず放置する。
完璧主義はアクアリウムに向きません。ズボラを意識せずに出来る千日に向いてるんです(^_^)a
メインタンクの掃除の実例
水槽の全面に繁茂していた海藻類がライブロックを持ち上げるまでになって来たのでトリミングしました。
トリミング前
トリミング後(少し残す)
左下の海藻類がスッキリしました。完全には取ってしまわず、少し残していますが、ちょっとやり過ぎたと反省してます。
水槽の背面ガラスは掃除しない
水槽の背面ガラスのクローズアップです。色んなものが付着してますが、原則としてそのまま放置してます。
水槽の死角には基本的に手を入れない
前面はだいぶスッキリしてしまいましたが、死角にはちゃんと海藻類が残ってますよね、レイアウトを崩す程に増えない限りは放置します。