海水アクアリウムで怖いのが旅行中の水槽崩壊です
どうも千日です。
イタリア旅行中は一週間以上タンクキーパーが居ない状態になってます。下手したらまた崩壊してしまうかもしれません。
誰か見に行って貰えないでしょうか?というのはもちろん冗談です。
水面に映るハードチューブとコハナガタサンゴが幻想的なアクアリウム
今日はアクアリストが旅行や出張などで一週間以上、水槽を触れない時にやっておくことをご紹介しておきます。
①出発の一週間前から徐々に海水の比重を下げていく
小型水槽は飼育水の蒸発による比重の上昇が速いです。一般的な海水水槽の比重は1.023に設定されています。
生体は徐々に変化する比重の上昇にはある程度対応しますが、さすがに自然界にあり得ないような高い比重になると調子を崩します。
千日の水槽は比較的高比重にしてます1.025です。これが1.028とかになると危ないです。
一週間かけて徐々に足し水を増やしていき、普段の比重マイナス0.02位にしておきます。
こうしておけば、飼育水の蒸発による比重の上昇に対する余裕分が増えます。
②クーラーの周りを整理する
昼間に人が居ればエアコンを入れるなり、窓を開けるなりして室温を調整するんですが、そうはいきません。
また、人の居ない部屋は水槽まわりの空気が動きにくく、クーラーが発する熱で飼育水の水温が上がってしまうという悪循環を起こす危険性があります。
水槽用クーラーはいわばエアコンの室外機です。水を冷却する傍で温風を発生させます。
想像してください
『閉め切った部屋に温風機が置いてあり、暑い時に温風を出す』
普段クーラーの近くにゴチャゴチャ置いてる千日はこれを機に整理しました。また、小型の扇風機を設置して常時水槽の周りの空気が動くようにしました。
③出発の前日位に水換えを行う
旅行中は水換え出来ないからです。これは誰でもそうすると思います。
水換えの後に市販のバクテリアを少し投与しておくのもオススメです。千日はストックしてるバイオダイジェストを入れました。
おフランス製の高級バクテリアです。ガラス製のアンプルの中に約500億匹の濾過バクテリアが休眠状態でパックされています。バクテリアは入れた瞬間から効果を発揮し、2週間で居なくなります。
バイオダイジェストは水槽の立ち上げ時や、水槽が調子を崩した時に自家製の濾過バクテリアが十分に増えるまでの補助として有効ですね。
千日は水槽が崩壊した時にまとめ買いしたのが余ってましたので、有効利用しました。
④出発の日は水槽のある部屋のカーテンを全部閉め、部屋の空気を排出するように換気扇を『弱』でまわしておく
水槽を置いてる部屋のカーテンを閉めるのは苔防止です。まあ、水槽が無くても閉めて出ることが普通だと思います。
②でも書きましたが、旅行中は閉め切った部屋に温風機があり、暑い時に温風を出す状態です。
部屋の中に暑い空気がこもらないように、常に空気を排出する状態を維持しておく必要があります。
電化製品を入れっぱなしにしておくことに若干の抵抗がありますが、せいぜい一日数十円です。水槽が崩壊したら電気代どころでは無いダメージとコストがかかります。
⑤エサを沢山与えても水を汚し、消化不良で調子を崩すだけです
初心者はついやってしまいがちですよね。何しろ一週間近くエサ無しですから、自分だったら死んじゃうよと…
しかし海水魚は2週間位はエサを与えられなくても全く問題無く生きられます。特にサンゴを飼育しているような水槽であればプランクトンが比較的豊富にいますので餓死してしまうようなことはありません。
千日の水槽ではハタタテハゼが2ヶ月近く出てこなくなったことがありますが、餓死は免れました。
エサ不足よりも、エサのやり過ぎによる消化不良の方が深刻なリスクになります。
⑥水換えのついでだからと、大掃除をしてはいけない
これも初心者のうちにやってしまいがちなミスです。水槽を触れない日が続くからといって水槽内の大掃除をしてはいけません。せいぜいガラス面の苔取り位にとどめておきます。
フィルタースポンジなどはバクテリアの住処になっています。水槽内を掻き回すのは水槽内のバクテリアのバランスを掻き回すのと同じです。
一定期間は全く手が出せないのですから、水槽環境に変化を及ぼすようなことはやらない方がいいですね。