千日太郎のアクアライフ

千日太郎が海水アクアリウムの始め方、海水魚とサンゴの上手な飼育法を初心者向けに分かりやすく解説します

海水アクア初心者にオススメしたい小型水槽のススメと三つの心がまえ 水槽用クーラーは必須

小型水槽をアクアリウムを初心者に勧めるのは一般的なセオリーではありません

小型水槽は水量が少ないので水が汚れ易く、温度変化をはじめ、様々な変化が大きく出やすい。従ってある程度飼育に慣れた人向け。
というのがセオリーです。たいていの海水水槽ブログにはそう書いてますし、その根拠もしっかりしてます。
 

しかし初心者がいきなり大きな水槽を購入するのはかなりの抵抗があります

けして安いものではないですからね。そこで、千日が小型水槽からアクアリウムをはじめる人のために失敗のリスクを出来るだけ減らすポイントと心がまえご紹介したいと思います。
 
過去にはこんな記事もあります。
 

小型水槽は水が汚れやすいというのは正確な表現ではない

小型水槽だから水が汚れるのではありません。水量に対して生体が大き過ぎる又は多過ぎると汚れるんです。
 
あったりまえじゃん
 
と思われるかもしれませんが、よく考えてみてください。そもそも海は陸地より広く、そのなかでも特に清浄な数パーセントの海域にのみ棲息する生き物を飼育するんです。
 

広大な海洋に比べれば水槽が30cmか3mか、なんて違いは誤差です

千日の水槽は30cm×30cm×40cmで約8cmのイエローヘッドジョーフィッシュを飼育してます。
例えば45cmのクイーンエンゼルだったとしたらで単純計算すると…180cm×180cm×240cmの水槽で飼育してるのと同じ条件ですね。
 
今日の千日の水槽の写真です。魚の大きさに対する水槽の大きさは十分な余裕があります。
小型のサンゴ水槽を泳ぐイエローヘッドジョーフィッシュ
 
180×180×240なんて水族館級の水槽で海水魚を飼育出来る人はめったにいません。生体の大きさを考えて飼育すれば大型水槽で大型魚を飼育するよりも、むしろ汚れにくいといえます。
 

小型水槽でのアクアリウムの最大の敵は温度変化です。水槽用クーラーは必須

小型水槽は水量が少ないので飼育水が温まり易く冷え易いです。年中25度前後で変わらない水温の環境で棲息している海の生き物にとって急な温度変化死に至るストレスです。
 
これは水槽用のクーラーを導入すれば解決します。逆にクーラーを付けないならやめた方がいいです。
 

ペルチェ式とコンプレッサー式がありますがオススメはコンプレッサー式

ペルチェ式の方が安価ですが、冷却能力が低い上にその構造上、一定回数オンオフを繰り返すと壊れます。
またその作動音がとてもうるさいです。
 
コンプレッサー式は最も安いものでも3万円位からです。構造は小型の冷蔵庫です。十分な能力と耐久性があります。作動音はペルチェ式ほどうるさくないですがあります
しかし、早く冷やすので音がする時間は格段に短いです。
 
高価ですのでつい初心者は腰が引けてしまいます。しかしクーラーにケチってはいけません。盛夏に壊れたり、能力不足で水槽が崩壊したら、クーラーの価格差など問題にならない位の損失と打撃です。
 
ゼンスイのクーラーは見た目がモッサリしてますが、お寿司屋さんや海鮮居酒屋なんかのいけすに使われているメーカーです。プロ仕様です。信頼性では随一といえます。
 
当然千日もクーラーを付けてます(写真下)もちろんコンプレッサー式です。設定温度は24度。水温は気温より上がります。ブログを書いてる今(5月7日夜11時過ぎ)、気温は22.5度ですが飼育水は25.4度でクーラーが作動してます
小型の海水水槽にクーラーは必須

入れられる生体の数が少ないことが、ある意味初心者向き

小さな水槽は物理的に数多くの生体を入れることが出来ません。実はこれ(数多くの生体が入らないこと)がいいのです。
 
水槽が大きかろうが小さかろうが、人間に例えればそこは密室です。1人が病気になればアッと言う間に全員に感染します。
 

生体の数=病気のリスクです

だからといって大きな水槽で一匹だけ飼うなんて出来ますか?
 
少なくとも千日には無理です
 
混泳は魅力的ですが、広い海に棲む魚を閉じた空間で飼育するのは生体にストレスとなります。ストレスは病気を呼びます。
 
海水魚の混泳は淡水魚の混泳より難易度が大きく跳ね上がります。しかもノウハウだけでなく運の要素も大きいです。
 
繰り返しますが、だからといって大きな水槽で一匹だけなんて我慢できますか?
 
いや〜千日にはムリです
 

小型水槽のアクアリウムなら一匹だけの単独飼育でも宝石箱のような水景を演出できます

自分の水槽を宝石箱なんて言うのは、少しはばかられますがσ(^_^;)あえて撤回はしません(笑)。
 

また小型水槽は病気への対応が容易です『水換えに勝る薬なし』

過去の記事でアクア界のことわざ格言をご紹介しました。その記事でも書きましたが水換えに勝る薬はありません
 
小型水槽は水換えが比較的楽にできます
 
千日の水槽の水量は底砂とライブロックを引くと24リットル位ですので一度の水換えはその3分の1で8リットル前後です。
 
8リットルといえば普通のバケツ一杯分です。水槽の調子が悪いなと思ったら、気軽に水換えの頻度を上げられますね。
 
大型水槽だとそうはいきません
 
市場には様々な添加剤や薬剤が出回っていますが、これらは怪しいものも多くかえって水槽のバランスを崩し、状態を悪化させてしまうリスクがあるんです。
 
各種微量元素のバランスの取れた人口海水の素で水換え頻度を上げるのは
  1. 水槽内のバランスを崩すことなく病気を取り除く
  2. 飼育水を清浄にする
  3. 魚の抵抗力を上げる
ことに繋がります。
 

まとめ(心がまえ)

どうでしょうか。海水水槽はなかなか奥が深いように見えるでしょうが、具体的に『やること』は水換えだけです(笑)
 
  • 生体を入れ過ぎない自制心
  • クーラーの導入
  • 水換えの習慣化
こうしてまとめて見ると、大型水槽でもそんなに変わらないですね。
 

以上、千日のブログでした。