クーラーの掃除の方法について
初心者アクアリスト千日が綴る海水水槽復活プロジェクトの定点観測シリーズです。
こちらの記事は『海水水槽 春はクーラーの掃除をします(前編)エーハイムダブルタップがあると便利』海水アクアリウム 春はクーラーの掃除をします(前編)エーハイムダブルタップがあると便利 - 千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答えるの後編です。よろしければ合わせてお読み下さい。
水槽用クーラーの中は普段見えない部分ですので、ついメンテナンスを怠りがちですが、それこそがリスクなんですね。
同じことが外部フィルターにも言えることです。
水槽のメンテナンスに『大掃除』は禁物。初心者に知って欲しいメンテナンスのデメリット
つい、この機会だし外部フィルターも徹底的に…と考えがちですがそれは間違いです。水槽内は多様なバクテリアやプランクトンによってバランスをとっています。
掃除というのは、その部分に居たバクテリアやプランクトンを根こそぎ取り除く行為なのです。言い換えると『プチリセット』です。水槽内の生物相は天然の海よりも薄いです。
メンテナンスのデメリット、水槽内の生物相が薄くなることは初心者はもちろん、慣れた人でも肝に命じておく必要があります。
水槽メンテナンスのポイント
- 水槽の環境が比較的安定している時に行う
- 一度に全部をやらず、1ヶ月以上の間をとって部分的に行う
では、クーラーの掃除を続けましょう
水中ポンプでクエン酸で洗浄しますinお風呂
水がこぼれてもいいようにお風呂場で、クエン酸を溶かした真水を循環させます(お湯で約2時間)
クーラーの仕組みは中のパイプを冷やすことで水を冷やすようになっていて、パイプの形状は蛇のようにつづら折りになってます。
ブラシは届きません
そこでクエン酸をバケツの真水に溶かして循環させます。海水水槽の水はアルカリ性なので、酸性のクエン酸で汚れを分解するんです。
クエン酸はホームセンターの台所洗剤コーナーなどで数百円で手に入ります。天然成分なので万が一パイプ内に残留しても、水槽へのリスクを比較的低く抑えられます。
どの位で汚れが取れるか?気の済むまでやるしかないですが、千日はお湯を使い、2時間位で切り上げました。
次はクエン酸を洗い流します(すすぎ)
新しい水でクエン酸を完全に洗い流します(約1時間)
クエン酸による洗浄が終わってから再度クーラーを傾けて中の水を捨てるとまた茶色い汚水が出て来ました。もう少しクエン酸洗浄をやりたい所ですが、外部フィルターの水流を長時間止めるのもリスクがあるので次のすすぎの工程へ。
クエン酸は酸性ですのでこれが残っている状態で水槽に接続すると、アルカリ性の水槽内の環境に悪影響となります。重曹の水溶液(アルカリ性)で中和する方法もありますが、さらに重曹をすすぐ時間が必要になるので、真水ですすぎました。
シャワーをバケツに入れて適度に水を足しながら、クーラーを通った水を風呂場の排水口へ流します。垂れ流しですので水道代が勿体無いですが、ケチって水槽が調子を崩すともっとコストがかかります。
妻には内緒です(汗)
時間の目安は洗浄と同じ時間ですが、水が勿体無いので半分にしました。その間に何度かクーラーを傾けて水を完全に排水し、茶色の汚水(デトリタス)が出てこないことを確認します。
その間にクーラー内に補充する海水を作ります
2L入りのRO水(純水)でクーラーに補充する海水を作ります
大きな水槽ならクーラーの水が減った位で水位は大して変わらないのですが、我が家のような30×30×40の小型のアクアリウム水槽では水位が下がってしまいます。
2L入りのペットボトルなら人力でシェイク出来ますので手早く人口海水の素を溶かすことが出来ます。撹拌の効果を上げるために、水は70%位にしてシェイクします。
ペットボトルごとお湯に入れて水槽の水温プラス1度位まで温め、最後に残りの30%の水を足して温度を合わせました。少量ですので1〜2度位の温度差は問題無いと思います。
クーラーにじょうごで水を注ぎます
どこまで入ったか見えないので、いくらか溢れるものだと思っておいた方が良いです、静かに少しずつ注ぎましょう。
クーラーに水を満たしてから設置するか、設置してから水を注ぐか?
水槽の後ろにどれだけスペースがあるかで判断します。充分なスペースがある場合は定位置に置いてから注ぐのが潮水をこぼすリスクを抑えられます。
充分なスペースが無ければ水を満たしてからそっとこぼさないように設置するしかありません。
エーハイムのダブルタップがあると、お風呂場でクーラーに水を満たした後、こぼすことなく設置出来ます。
クーラー設置の手順(サイフォン効果に注意)
①ダブルタップを接続する
②ダブルタップのツマミを開ける
③外部フィルターのポンプの電源をON
要するに、外す時の逆です。ダブルタップがある場合は、上記の順番でOKですがダブルタップが無い場合は注意が必要です。
ダブルタップならこの状態からホースを繋ぐだけです
サイフォン効果に注意
給水口や排水口が水槽に入った状態で、もう片方の口が空いたまま水槽よりも下に下がるとサイフォン効果で飼育水がホースから流れ出て来て床が水浸しになります。
最後の最後ですので熟練者でもつい油断してしまいます。
ダブルタップがあると、このリスクを回避出来ます
前編でもオススメしましたが、やはりオススメです。エーハイムの製品は少し高価ですが『安定のエーハイム』。値段通りの信頼性があり、熟練アクアリストでまずこのメーカーの悪口を言う人は居ません。ここはケチらない方が良いポイントです
クーラーメンテナンス直後の水槽
外部フィルターのスイッチを入れるとヨコエビ(プランクトンの一種)の死骸が少し排出されましたが、サンゴは急に縮むことなく、まずまずといった滑り出しです。
コハナガタサンゴが縮んでいますが、これは元からで、最近ちょっと膨らみが悪いんです(汗)。
スマホのシャッター音と同時にイエローヘッドジョーフィッシュがこちらを向きます。外の音が聞こえているんでしょうか?