妖しく光るLPSサンゴの蛍光タンパク質
前回の水換えが2015年3月1日でしたから9日経ちましたので水換えです。前回も9日後の水換えでした。
水換えの手順についてはこちらの過去記事をどうぞ。
水換えしてから大体一週間位でガラス面に苔が目立つ感じです。まだ安定してる感じではないですね。おそらく植物性プランクトンの勢力が旺盛です。
水面には油膜がでてますが、おそらく生体の老廃物というより、植物性プランクトンの死骸ではないかなと思います。
ところで
さてこれはなんでしょう?
じつは日曜日にサンゴを追加してしまいました〜( ^ω^ )大阪市生野区のフリーウォーターさんで購入しました。カクオオトゲキクメイシ(ベトナム産)です。
ビロードのような質感の鮮やかな蛍光オレンジ色の個体で白っぽいスジが入っていて、まるで自ら光を発しているように見えます。鞠のようにも見えませんか?これが本当に生き物なのか⁉︎なんて思ってしまいます。
少し引きの写真
ショップの水槽ではこのポリプの中心と白っぽいスジの部分がグリーンでした。これはおそらくサンゴの持つ蛍光タンパク質の仕業です。
サンゴの蛍光色の秘密、蛍光タンパク質
サンゴは動物です。その細胞内に褐虫藻という光合成をする藻類を共生させて、光合成から生産される養分を貰って生きています。
褐虫藻自体の色は名前の示す通り褐色です。なので、サンゴの蛍光色はサンゴの色なんですね。
サンゴの蛍光タンパク質は強い紫外線から褐虫藻を保護しています。例えば浅場の青いミドリイシサンゴはその強い紫外線を吸収して青を励起していると言われます。
千日の家のサンゴは比較的深い(と言っても水深20m位)に棲んでいるサンゴですので、紫外線は届きません。青い光を吸収して緑•赤を励起しています。
LPSは青い光で美しく光る種が多い
しかし千日が使ってるLED照明は赤が混じった照明です。グラッシーレディオ リーフパープルというタイプです。
真っ青な照明だとサンゴの蛍光色が良く反応する一方で魚やエビの色彩も青味を帯びてしまうんですが、赤い波長が入ることで魚やエビの本来の色彩が鮮やかに見えます。
なお赤の波長は自然の海中には存在しない波長です。
照明はサンゴの見た目重視
好みは分かれるところでしょう。千日は慣れてしまいましたが、薄くパープルが乗る感じですので気持ちアダルトなムードの水槽になります。
赤の波長が入っていても、褐虫藻の光合成には問題はありません。しかし、ショップで見た時のサンゴの色と違ってくるという弊害があります。
このカクオオトゲキクメイシはショップでは中心が緑で周りが濃い赤でしたが、千日の水槽の照明では中心が白で周りが鮮やかなオレンジになりました。
そもそもなんでこんな色になる必要があるのかは謎だそうです
ブルーのスポット照明を当てればショップでの色を再現出来ますが、この鮮やかなオレンジもキレイなので、結果オーライです。
こんな謎多き不思議な生き物を身近に観察出来るのが、サンゴ飼育の魅力です。
水槽全景
今後のテーマは自制心ですね。しばらくは生体の追加は我慢します。できるかな?