LPSサンゴを飼育するための水流の作り方
前回の水換えが2015年1月23日ですので七日たちました。恒例の水換えを行いました。
例によって『生活』という名のスーパーマーケットへRO水を取りに行き…以下省略します。気になる方は海水アクアリウム 水換えの手順を写真で解説 - 千日太郎のアクアライフをどうぞ。
今日はリビングの小型海水アクアリウムでの水流について書きたいと思います
我が家の海水水槽は30×30×40のサイズでハードコーラルのLPSと言われる種類のサンゴを主に飼育してます。
ハードコーラルとは石灰質の硬い骨格を持つサンゴです。これに対して身体全体が柔らかいサンゴをソフトコーラルといいます。
ハードコーラルにはSPS(ショートポリプストーニーコーラル)とLPS(ラージポリプストーニーコーラル)があります。
さっぱりわからん
という方、下の写真のサンゴは全てハードコーラルのLPSです。
照明を点けてる間は大きく膨らみ、消灯すると縮みます。プニプニした質感で鮮やかな色彩を持つものが多いです。
この写真のサンゴのレイアウトは単に見た目のバランスだけを考えて置いたものではありません。
小型水槽でLPSを飼育する場合は水流が直接サンゴに当たらないようにする
LPSの骨格は硬いですが共肉はとても柔らかく、ずっと同じ方向から水流が当たると縮んでしまい、最終的には死んでしまいます。
上の写真の緑の矢印が水流です。上の大きい矢印はプロテインスキマー(海道河童(大))海水アクアリウムで使用しているプロテインスキマー海道河童をレビュー - 千日太郎のアクアライフからの水流です。下の細い矢印は外部フィルターからの水流です。
①プロテインスキマー(海道河童(大))からの水流
上方からの幅広な水流になります。小型水槽ですとこの水流が水槽のど真ん中に向って流れます。
水流を避けてサンゴを置こうとすると、真ん中の一番良い場所にサンゴを置けなくなるんです。
そこで…
写真のように0.5mmの厚さの透明なプラ板を加工して排水部分に取り付け、プロテインスキマーからの水流が水面近くを通過するようにするんです。
これによって、水流の直撃を避けてサンゴをレイアウト出来る場所が増えます。その反面、水槽の下の方に水が流れない止水域が出来やすいという問題が生じます。
そこで…
②外部フィルターからの水流
S形状のパイプで水槽の下の部分に水流が発生するようにします。
こうすることで止水域を無くし、同時にサンゴに直接水流が当たらないように出来ます。また、一点で垂直にガラス面にぶつかった水流は四方八方に跳ね返り、狭い水槽内に複雑な水流を作り出します。
小型アクアリウムでもナガレハナサンゴ(チョウジガイ系のサンゴ)を飼いたい
鮮やかな蛍光色の触手をメデューサのようにユラユラたなびかせるチョウジガイ系のナガレハナサンゴ。人気のサンゴです。
大きく華やかで動きがありますので目立つ場所にレイアウトしたいものですが…
ナガレハナサンゴなどのチョウジガイ系のサンゴを飼育するのに、下記が注意ポイントとなります。
- 微妙で複雑な水流を要求すること(多方向から強過ぎず、弱過ぎず、触手がゆっくり動く程度)
- そのスイーパー触手による攻撃性(最強クラスの毒性)
どちらも、小型水槽でクリアすることが難しいのでナガレハナサンゴなどのチョウジガイ系は初心者が小型水槽で飼育するには向かないと言われています。
長くなりましたので次回海水アクアリウム 小型水槽でナガレハナを飼育する乱流と水流のバリア 動画 - 千日太郎のアクアライフはこの問題を小型水槽でクリアする方法をご紹介します。