千日太郎のアクアライフ

千日太郎が海水アクアリウムの始め方、海水魚とサンゴの上手な飼育法を初心者向けに分かりやすく解説します

シアノバクテリアが増える飼育水と底砂のリン酸濃度を測定しました

シアノバクテリアの繁殖の経過を写真で確認します

まあ、まずはこれを見て下さい

2015年1月11日日曜日(お鍋のオタマ作戦直後)

シアノバクテリア除去直後の水槽の底砂
少し取りこぼしが有りますがシアノバクテリアは米粒位の大きさです
 
 
2015年1月13日火曜日(この記事の下書き時)
シアノバクテリアを除去してわずか2日後にはまた増えはじめている。シアノバクテリアの脅威の繁殖スピードがわかる。
奥の方の底砂が明らかにシアノバクテリア カラーの紅色に染まってます!マガキガイのお尻の辺りには小豆大の濃いシアノバクテリア カラーが!
 
僅か2日間の間の変化です。
 

おそるべし、シアノバクテリア(藍藻)の繁殖力!

相手にとって不足はありませんね。放置すると恐らくあと一週間程でこの状態に戻るのでしょう。

ベットリと底砂を覆うシアノバクテリア
『その後、千日は不慮の事故でこの世を去った。永い年月を経て細胞分裂を繰り返し3つの生命体が誕生した。彼らは人間ではない、動物でもない。その名は…』
 
 

緊急作戦会議を招集します

私A「諸君、このままでは我が家の海水水槽はシアノバクテリアに蹂躙され、ナウシカの腐海のようになってしまうぞ」
 
私B「いっそ王蟲のフィギュアでもレイアウトするか?」
 
私C「いいかもね」
 
私A「マジメに考えろ、やつらはリンをエサにしてる。コロニーができている場所はリン、すなわちエサの残りやフンが溜まりやすい場所だということだ」
 
私B「じゃあ水流だな。水槽下部の外部フィルターの排水口の前を大きく開けろ」
 
私C「了解、エラそうに…」
作業前
排水ポンプの前をライブロックがふさいでいる
作業後
ライブロックを移動させて水流を改善した 

私A「これで、水流が強くなるから前よりゴミが底に溜まりにくくなるはずだな」

私B「仮に溜まったとしても、前とは溜まる場所が変わるだろうから、やつらのコロニーへのリンの供給が絶たれる」 

底砂の交換は諸刃の剣

私C「底砂の交換は?」

私A「底砂の交換はせっかく形成されてる底砂中のバクテリアのバランスを崩す恐れがある諸刃の剣だぞ

私B「うむ『底砂はいじるな』というのが海水水槽のセオリーだ」

私C「底砂の中の水のリン酸濃度を測定してみない?上の方の水と比較して底砂のリン酸濃度がどれ位高いか比べるんだ」

私AB「ほう!」

リン酸濃度を測定します

アクアリウム用のリン酸濃度試薬を使います。ELOSというホビー用では最も精密な試薬の一つです。 
今回使用するのは、上記の商品の上位商品でさらに微量なリン酸濃度も測定できる試薬です。
リン酸濃度試薬ELOSの外箱
専用の試験管に飼育水を規定量入れ、そこに2種類の試薬を加えて、その色の変化によってリン酸濃度を測るものです。

リン酸濃度は天然海水では0.06mg/lです。珊瑚礁域ではさらに低い0.01mg/lです。サンゴ水槽ではほぼゼロが望ましいのです。

リン酸濃度試薬ELOSの中身

 

まず上の方の飼育水を測ります

リン酸濃度試薬で飼育水のリン酸濃度を測定した

目盛りが見えないアングルとなってますが0.03mg/lの色です。少しひいき目になってるかもしれませんが、天然海水の0.06mg/lよりはリン酸濃度が低いと言えるでしょう。しかし、珊瑚礁域の0.01mg/lよりは高い濃度です。

底砂中の飼育水をスポイトで採取し測定します。

リン酸濃度試薬で底砂の中のリン酸濃度を測定した

色が濃いのは底砂中の水で、わずかに濁りがあるためです。濃度が高い程青みが強くなるので、青みの程度で判断すると0.06mg/lほぼ天然海水と同じ濃度です。

私C「想像してた程には差が出なかったね」

私B「そうだな、最もリン酸濃度が高いと思われるシアノバクテリアのコロニー付近でも天然海水レベルということだ

私A「底砂の交換は見送ろう。リスクを冒してまでやる程、底砂は汚れてない」

私C「だね、今いるコロニーは見逃す?」

私AB「いや、それは無い。断じて見逃さん」

 

底砂の上のシアノバクテリアを除去した直後

これを何度か繰り返しながらリン酸濃度を下げる、兵糧攻めで行こうと思います。

現在の水槽

海水水槽の全景

イエローヘッドジョーフィッシュ(名前は未だ無い)は隠れてましたが餌で釣ってパチリ。

以上、千日のブログでした。